【ワイン醸造プログラム】亜硫酸無添加のワインが造りたいのであれば、心に留めるべきこと

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こんにちは。
「醸造家に学ぶワイン講座」の講師を担当します増子です。

前回のコラムに引き続き、

今回は「それでも、亜硫酸無添加のワインが造りたいのであれば、心に留めるべきこと」をお話していきたいと思います。

亜硫酸塩無添加のワインを造りたいのであれば、以下のことは、念頭に置くべきだと思います。

二酸化硫黄が使われる理由は、2つあります。抗菌能力と、抗酸化作用。各段階でワインを汚染する微生物や酸素の量を最小限に抑えるためです。

 

効果的な洗浄と除菌は、腐敗菌の発生を抑えるために、最も簡単な方法です。最初の数週間は、腐敗菌に抵抗するため、一次発酵に、発酵の強い市販の酵母を使用することも考えましょう。澱引きの際、空の容器に炭酸ガスを注入し、酸素との接触を最小限にするようにしましょう。

 

腐敗菌を抑制するワインの天然成分は、アルコールと酸である。pHの高い(酸の低い)ワインは、微生物の攻撃を受けやすいので、pHを3.5以下に保つと感染を遅らせることができます。アルコール度数が14パーセントを超えると、微生物に抵抗する効果がありますが、爽やかな白ワインなど、目指すスタイルを考えると、あまり現実的ではないかもしれません。

 

結局のところ、ワイン醸造における亜硫酸塩は、ほとんどの人にとって、健康上の問題はありません。亜硫酸塩を適切に使用することで、ワインの品質を大幅に向上、維持させることができます。国際的な規制委員会は通常、亜硫酸塩の総量を350mg/L程度と定められていますが、ほとんどの市販ワインは50~100mg/Lで瓶詰めされています。少量の亜硫酸塩を賢く、適切に使うことは、品質を維持させ、貯蔵期間を伸ばすことができます。

 

使用する亜硫酸塩を減少させたいという思いは、わたしたち、ワインメーカーが一番強いかもしれません。でも、それに変わるものの開発、研究は進んでいますが、ベストなものの答えは、まだ、見つかっていません。だから、ワインメーカーによってその答え、考えは、異なるのです。誰が、間違っていて、誰が、正しいわけではありません。多様性を認め合うことで、ワインライフを楽しむことのほうが、私は大切だと思います。

 

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