【ワイン醸造プログラム】澱(おり)って何?
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こんにちは。
「醸造家に学ぶワイン講座」の講師を担当します増子です。
澱(おり)って何?
澱という言葉をイメージして思いつくのは、
ワインの瓶の底に浮遊、もしくは堆積しているもの。
ではないでしょうか?
実は、あの澱には、いい澱・悪い澱というものが
ワインメーカーにとっては、あるのです。
ワインにボリュームとコクを加えると言われるシュールリー。
シュールリーは、どの澱でもいいから、一緒に熟成させれば、
ワインをより魅力的なものにしてくれる?
そんなことはありません。
アルコール発酵が終わると、
酵母の残渣、ぶどうの固形分などが沈殿し、堆積します。
瓶内で見受けられるような澱とは異なり、
本当にドロドロとしていて、決してきれいなものではありません。
これを私たちは、”Heavy Lee”などと呼び、
言葉の通り、あまりいい澱とは言い難く、
そして、ワインと一緒に熟成させると、
硫化水素(腐った卵)の香りが発生することもあるので、
一緒に熟成することは、まずありません。
では、シュールリーを目的とするいい澱には、
いつ会えるのでしょうか?
それは自然な沈降、そして、何度かの澱引きの末、
ぶどうの残渣など大きなものがなくなった澱が沈殿し始めた時、
はじめて長時間、澱と接触させていく過程、
いわゆる「シュール・リー」という過程に入ることができるのです。
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