祝・ノーベル医学生理学賞!!受賞内容と創薬のお話

投稿日:

先日、京都大学の本庶佑特別教授がノーベル医学生理学賞を受賞しました✨✨
受賞内容は、免疫に関わるリンパ球(T細胞)で働くPD-1遺伝子を発見、
免疫反応におけるPD-1の役割を解明したことが、がん治療に大きく貢献したというものです。

このPD-1が発見されたのが1992年、そしてこの研究から開発されたがん治療薬が発売されたのが、
2014年。約22年もの月日がかかっています!!!

新しい薬ができるまでには10~20年の時間が必要となります。
まず薬の候補となる物質の性状や構造を調べ、取捨選択する「創薬研究」といわれる段階が2~3年
薬の効果や体内での動きに関する研究、試験を行う「開発研究」といわれる段階が3~5年
人にとって有効で安全なものかを判断する「臨床試験(治験)」が3~7年
その後、厚生労働省に承認を受け、発売にいたるまでに1~2年といわれています。

今、世界各地で同じようなメカニズムのがん治療薬の開発が進んでいます。
PD-1が発見されていなければ、さらに多くの時間が、もしくはこの治療薬の開発はなかったかもしれません。
これだけ大きな研究をされた日本人がいることはとても誇らしいですね😂

○○ちょっと詳しく解説○○
PD-1の発見から、免疫反応においてPD-1がブレーキ役、つまりがん細胞を攻撃しなくていいと認識してしまう
ことが分かり、このブレーキの働きを取り除くことに(抗体を結合させて働きを無効化する)より、がん細胞への
攻撃を可能にする治療薬が開発されました。

実験ができる体験実習開催中

東京バイオでは、毎週末実験ができる体験実習を行っています。
また、週末忙しいい方のために平日説明会も開催中。
是非お越しください!