平成22年度 パフューマーコース卒業研究の紹介
Eau de ToiletteとShampoo用の調香・開発・商品化
★東急ハンズにて販売予定★
株式会社ハピネスとの産学協同研究として、「Eau de ToiletteとShampoo用の香りを調香・開発し、商品化すること」を目的とする。香りを調香・開発するにあたり、コンセプトは各自で自由な発想のもとクリエーションした。何度も調香を繰り返し、まずその作品を学内で評価・検討・改良を行い、クライアントに提出・評価を頂いた。その結果をもとに再改良し、最終的にクライアントの了解を得るまで、同研究を繰り返し行った。研究の中心は一つ一つの香料の素材から処方の組み立てを体得することであるが、その間に、実際に商品化する為に、フレグランス商品としての安定性・経時変化を調査・確認した。また基材との関係性・毎年規制されていく香料原料なども調査・確認をした。季節の植物を、実際に現地に赴き、収穫・蒸留抽出・分析のプロセスを学ぶことで、日々使用している天然香料の成り立ちを実感した。
今回の研究をすることで、市場のフレグランス商品が、依頼、調香、香りの決定までの商品化されるプロセスを体得できた。さらには、3年間学習してきた勉強を土台にして、香料を好きな様に使用でき、自由にコンセプトを決められ、それが実際に商品になる貴重な体験となった。日々の生活の中で出会うイメージや香りを心に留め、常に香りを意識し関心を深める機会。いかに自分の考えたイメージを香りで表現できるか。香りで表現すること、それを人に香りと言葉で伝える難しさ。
自分達の香りに対する熱い思いを研究に注いだ。
ストレス緩和効果がある化粧品用香料の開発
人は外からの刺激に対してからだを正常に保つために防衛力や自然治癒力が備わっています。ストレスとは本来そういうからだの働きの事でした。今は不安や不快感、緊張などのこころの刺激の方をストレスと呼んでいます。
ストレスはからだに悪いもの、いやなものというイメージがありますが、全くないと防衛機能を発揮できなくなり、ほんの少しの環境の変化にも耐えられないようなからだになってしまします。ただ、過剰にストレスをかかえるとうつ病など様々な病気の引き金になるかもしれません。
現在睡眠不足の人が増えたり、仕事が忙しい人が増えたり、様々なニュースが取り上げられたり、世の中はストレスになやまされている人が多いと思います。そこでストレスを香りで和らげることを目的に本研究を行いました。本研究では無香料のクリーム状化粧品に香りを賦香したとき、鎮静効果が得られるのを目的に実施しました。
最初に文献調査を行い、香りが人間に対して気分、感情の変化にどういった影響を与えるのかを調べました。次にPOMS(Profile of Mood States)を用いて香りを嗅いだときどう気分が変化するのかを検査しました。検査内容は緊張、抑うつ、怒り、活気、疲労、混乱を調べました。
まずパネラーのスタンダード状態をPOMSで検査し、それをベース(S)としました。次にパネラーに鎮静効果があるといわれている香料(L)を部屋に漂わせ、香料に鎮静効果が本当にあるかを確かめるため同じ検査を行いました。Lを用いて調香を行い、同様に検査を行いました。調香した香料(CL)を今回はボディーシャンプーに賦香(BL)をし、実際使用してもらい、同じ検査を行いました。そしてL、CL、BLの検査結果をSの検査結果と比較しました。
この結果を元に、単によいにおいとか嗜好性がよいなどの表現はユーザーに納得してもらえない現代に、においの必然性を少しでも伝えられたら幸いです。