白色腐朽菌を用いた産業廃棄物リグニンの有効利用

研究先 科学コース4 班

目的

木を構成する主要成分の一つで、不溶性の食物繊維であるリグニンは、白色腐朽菌により、分解され、水溶性リグニンとなる。近年、この水溶性リグニンによる抗ウイルス作用、抗酸化作用等が注目されてきている。 現在、紙の製造過程でリグニンを含む黒液の多くは廃棄されている。本研究では黒液からリグニンを抽出し白色腐朽菌により分解することでキノコ栽培由来の水溶性リグニンと同様の効果が得られるか検証し、産業廃棄物である黒液の有効利用を目指した。

方法

白色腐朽菌であるシイタケ、ヒラタケ、カワラタケを市販品より単離後、寒天培地及び液体培地で培養し、割り箸から作成した擬似黒液から抽出したリグニンを添加し6~8 週間至適温度にて培養した。擬似黒液中の不溶性リグニン及び培養後のリグニンの水溶性化を確認するためIR により分析を行った。また、効果検証実験としてペーパーディスク法及びMIC 法による抗菌試験を行った。

結果

市販されているリグニン標品と擬似黒液から抽出した物質のIR スペクトルを比較した所、ほぼ同様のスペクトルを示し、抽出物質が不溶性リグニンであることが確認された。また、白色腐朽菌培養後のリグニン分析では、いずれの菌に関しても2 倍以上の-OH 吸収が見られ、実際の水に対する溶解度も増加したため、水溶性化が示唆された。抗菌試験では各検定菌による差はあるものの、培養後の“水溶性”リグニンによる菌の増殖の抑制が見られた。

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