シロイヌナズナにおける水生PGPR の植物成長促進メカニズム解析

研究先 国立研究開発法人産業技術総合研究所生物プロセス研究部門

目的

水生植物の根圏には多様な未知微生物が存在しており、そこには水生植物と根圏微生物の共生系が成り立っている。中でも植物成長促進能力を持つ根圏微生物はPGPR(Plant Growth PromotingRhizobacteria)と呼ばれる。ミソハギの根圏から単離されたPGPR のMRB3 は、ウキクサに対して大きな成長促進効果があることがわかっている。しかし、ウキクサにおける遺伝子解析は難しいため詳しい作用メカニズムは明らかになっていない。そこで、遺伝子レベルでの解析が可能なモデル植物のシロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)において、成長評価とメカニズム解析を行うことを目的とした。

方法

初めに無処理区とMRB3 死菌添加区、生菌添加区でシロイヌナズナの直径・葉面積を比較した。続いて、作用メカニズムを解明するため、マイクロアレイ実験を行った。

結果

MRB3 を添加したシロイヌナズナは、死菌区・生菌区共に、直径と葉面積が無処理のものよりも増加していた。マイクロアレイ解析では、死菌区・生菌区共に、MRB3 添加シロイヌナズナの根は無処理の植物と比較して、窒素に応答する遺伝子や窒素以外の必須元素(鉄、亜鉛、銅、硫黄)のトランスポーター遺伝子、病害耐性遺伝子などの発現が上昇していた。死菌区と生菌区で発現した遺伝子はほぼ同じであったが、クラスタリングにより発現量の違いを比較すると、生菌区において病害耐性遺伝子や一部のトランスポーター遺伝子の発現が死菌区より多いことがわかった。

実験ができる体験実習開催中

東京バイオでは、毎週末実験ができる体験実習を行っています。
また、週末忙しいい方のために平日説明会も開催中。
是非お越しください!