アルカリ刺激に対するヒトセメント芽細胞の反応

研究先 東京歯科大学 口腔科学研究センター

目的

歯科では根管治療の際に生じる人工的穿孔に対し、修復材として MTA(mineral trioxide aggregate)が利用されている。MTAは高い封鎖性や硬組織形成能の亢進等の特徴がある。中でも硬組織形成についてはアルカリ性によるものと考えられているが、アルカリ刺激がセメント芽細胞に及ぼす影響については明らかになっていない。そこで本研究ではヒトセメント芽細胞由来細胞(以下、HCEM)に対しアルカリ刺激を加えた際の硬組織形成能の変化を検索することとした。

方法

HCEMを通常の培養液(MEM-α・10%FBS・100UI/mL抗生物質)で培養した。その後、 1M NaOHで pHを 7.8, 8.0, 8.2, 8.4, 8.6に調整した培養液にて 3時間、7day、14dayの計 3種類の刺激時間で刺激をした。刺激後、硬組織形成能の検討のために定量的リアルタイム PCR (qRT-PCR)法にて硬組織形成に関連する遺伝子での発現量を比較した。

結果

qRT-PCRの結果、刺激時間 3時間では SOPN1、ALP、GJA1の発現量約 1.5~3.5倍高く、7dayでは Wnt5a、OPN、ALPの発現量約 1.5倍、14dayでは Runx2の発現量約 1.5倍高くなっていることがわかった。またどの刺激時間においても発現量のピークは pH8.0、8.2、8.4でみられる傾向であると確認できた。このことから pH8.0、8.2、8.4のアルカリ刺激が HCEMの硬組織形成能を亢進すると考えられた。

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