安全性の更なる向上を目指した 新規遺伝子改変コクサッキーウイルス療法の開発

研究先 東京大学医科学研究所 ALA先端医療学社会連携研究部門

目的

悪性腫瘍は日本国民の死因の第 1位であり、新しい治療法の開発は喫緊の課題である。近年、「腫瘍溶解性ウイルス療法」が注目されており、国内外で開発が急速に進んでいる。当研究室でもこれまでにコクサッキーウイルスB群3型が肺癌細胞を特異的に溶解することを報告し開発を進めてきたが、 CVB3の非臨床急性毒性試験において幾つかの臓器で軽度のウイルス毒性が散見されたことから、本研究では CVB3の安全性を更に強化した新規腫瘍溶解性ウイルス療法の開発を目指した。

方法

CVB3の副作用を克服すべく、各臓器において特異的に発現する micro RNA(miRNA)と相補的な配列を搭載した遺伝子改変 CVB3の作製を試みた。 Inverse PCR法を用いて直鎖状に調整した CVB3プラスミドに、 In-Fusion反応にて miRNA標的配列(miR-X,miR-Y)を挿入し、遺伝子改変 CVB3-miR-X, CVB3-miR-Y(以下総称して CVB3-miRTと略)プラスミドを作製した。その後、本プラスミドからウイルスゲノム RNAを調製後、細胞へ導入し遺伝子改変ウイルス粒子を作製し、得られるウイルス粒子の力価測定、及び安全性の向上を in vitro感染実験にて確認した。

結果

ウイルス力価測定の結果、CVB3-miRT粒子の存在が確認できた。また、癌及び正常細胞への感染実験において、CVB3-miRTは野生型 CVB3と同等の抗腫瘍効果を保持しつつ、正常細胞への傷害の減弱を認めたため、本遺伝子改変によって CVB3の安全性が向上した可能性が示唆された。

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