MEK阻害剤による T細胞抑制の解除方法

研究先 聖路加国際病院共同研究ラボラトリー

目的

抗がん剤として使われている分子標的薬の MEK阻害剤は、主にメラノーマに過剰発現している RAS/RAF/MEK/ERK経路の MEKを抑制する。しかし、 RAS/RAF/MEK/ERK経路は T細胞にも存在する。したがって、T細胞に対する MEK阻害剤の増殖抑制の有無を調べ、増殖抑制が存在するなら抑制を解除する方法を探索する。また、 T細胞が増殖抑制を回復した条件でヒト腫瘍細胞株は増殖抑制を回復していないかを調べる。

方法

CFSE染色した T細胞に MEK阻害剤(Trametinib)を加えインキュベートする。その後、T細胞に特異的な刺激を与えるサイトカインと共に培養する。96時間後にマルチカラーフローサイトメトリーで増殖を調べる。また、ヒト腫瘍細胞株を同じ条件で培養し、 96時間後 WST-1で増殖の程度を測定する。

結果

Trametinib 30nMで T細胞の増殖抑制が見られたが、IL-2、IL-7を加える事でその抑制は解除出来た。また、その抑制の回復に必要な IL-2、IL-7の濃度は、臨床で用いられている量に近かった。そして、ヒト腫瘍細胞株では IL-2、IL-7を添加しても増殖回復は見られなかった。Trametinibにサイトカイン療法を併用すると治療効果が高まる可能性が示唆された。

実験ができる体験実習開催中

東京バイオでは、毎週末実験ができる体験実習を行っています。
また、週末忙しいい方のために平日説明会も開催中。
是非お越しください!