マウス乳腺発がんに対する高脂肪食と蔗糖水の影響

研究先 国立がん研究センター研究所 動物実験支援施設

目的

日本人女性の乳がんの罹患率は年々上昇している。要因として喫煙や若年期の食生活の変化に伴う肥満があげられるが詳細は不明である。本研究では食生活に着目し、その中でも脂肪摂取量の増加と糖分摂取量の増加による発がん促進作用について動物モデルを用いて解析する。

方法

BALB/c背景の p53ヘテロノックアウト(+/-)マウスを( 1)基礎食(BD)+純水(2)高脂肪食 (HFD)+純水(3)BD+10%蔗糖水(Suc)(4)HFD+Sucの 4群に分け 5.10週齢時に処置した。7.8週齢時から全群に乳腺発がん物質である PhIP(50mg/kg体重)を 2週間で 6回強制経口投与した。発がんが見られたマウスの乳がん組織から DNAを抽出し p53遺伝子配列の異常の有無を調べた。また、野生型マウスには 5週齢時から 2週間(1).( 4)の処置をした後、7週齢時に血液と乳腺を採取した。

結果

p53(+/-)マウスの乳がん発生率は(1)2/9(22%)(2)4/9(44%)(3)4/8(50%)(4)4/7(57%)であった。p53遺伝子の exon5.8については(3)群の 1例を除き突然変異は見られなかった。また、野生型マウスの 7週齢時の血漿生化学検査では、総コレステロール値が(1)群に比べ(2).(4)群で高く、血糖値は(2)(4)群で高かった。現在乳腺における ERK蛋白質のリン酸化の程度など、組織内増殖関連シグナルの異常について解析を継続している。以上より若齢期の蔗糖水による乳腺発がんの促進作用が見られたが、がん組織の p53突然変異と血漿生化学値との関連は見られず、機序解析を継続している。

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