A群レンサ球菌の病原性転写因子CovRにより制御される遺伝子群の探索

研究先 国立国際医療研究センター 感染症制御研究部 病原微生物学研究室

目的

Streptococcus pyogenes (A群溶血性レンサ球菌)による感染症は様々なものがあるが、中でも劇症型レンサ球菌感染症(STSS)については致死率が高く予後が不良である。先行の研究により関連する病原因子を制御する転写因子が複数同定されたが、転写因子が直接的に制御する遺伝子群の網羅的な解析がほとんど行われておらず、各転写因子間の制御ネットワークや STSSの発症過程におけるそれぞれの転写因子の役割はほとんど解明されていない。本研究では、この過程で特に重要であることが示唆されている二成分制御系(CovRS)の転写制御因子である CovRが直接的に制御する遺伝子を探索し、 CovRSの生理的役割にせまる。

方法

所属研究室では既に ChIP-seqによる網羅的解析によって、117カ所の CovR結合サイトが見出されている。これらのうち 9カ所を PCR法により増幅してプローブを作製し、CovRと結合するかどうかを EMSA(ゲルシフトアッセイ )により確認した。さらに配列を変異させたプローブを用いることで、どの配列が結合に関与しているかを確認した。

結果

9カ所のいずれにおいても CovRによるバンドシフトが観察されたことから、これらの領域には CovRが直接的に結合していることが明らかとなった。さらにこれらのうち糖代謝に関わると考えられる ldh、 scrKのプロモーター領域については結合に重要な配列を明らかにすることができた。

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