ビール類泡持ち向上技術の開発

研究先 醸造発酵コース2班

目的

ビールの特徴である白い泡はビールの酸化防止、炭酸ガスの逸散防止、外観品質向上などの役割を担う。それ故、泡持ち向上技術の研究・開発が各ビール会社でなされているが、顕著な成果は得られていない。昨年度の本研究でビール中の脂質画分が泡持ち阻害作用を示していることが確認された。そこで本年度は阻害作用を示す、ビール中の脂質成分の詳細について検討することとした。

方法

ビールの泡持ち時間は自製光透過装置を使用して測定した。ビール中の総脂肪酸はクロロホルム:メタノール(3:1)でビールから脂質画分を抽出・濃縮後、メチルエステル化し GC-MSで測定した。

結果

ビールの泡持ち阻害作用を示す脂質画分の脂肪酸分析を行い、C6,C8,C10の 3種の中級脂肪酸を同定した。これら3種の脂肪酸の混合物を調製し、泡持ち阻害作用を調べたところ、ビール脂質濃縮物が示す阻害活性の約50%の阻害活性を示した。これら中級脂肪酸は麦芽脂質に由来しており、糖化工程でリパーゼの作用により高級脂肪酸が生成され、更に発酵工程で中級脂肪酸に変化したものと考えられる。そこで、糖化工程でリパーゼを添加してビール試醸を行い、試醸ビールの脂肪酸含量と泡持ち阻害活性の相関を調べた。その結果、リパーゼ添加によりビール中の中級脂肪酸含量は増大し、阻害活性も増加した。以上の結果から、ビール中の中級脂肪酸の生成には麦芽リパーゼが関与している事が示唆された。

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