寄生植物における転写因子の分子遺伝学的解析

研究先 国立研究開発法人 理化学研究所 環境資源科学研究センター 植物免疫研究グループ白須賢研究室

目的

収斂進化は、複数の異なる系統の生物が類似した身体的特徴を示す現象であり、生物界で広く生じている。寄生植物も異なる系統から進化し、吸器と呼ばれる特殊化した器官を発達させる。先行研究結果から、異なる進化系統の寄生植物間において吸器で共通の相同遺伝子群が発現しており、それらを制御しうる転写因子TFa が発見された。本研究ではTFa の機能的側面の一部として、吸器のどの細胞で発現しているかを明らかにすることを目的とする。

方法

モデル寄生植物コシオガマ(Phtheirospermum japonicum)について、TFa 遺伝子の上流3.5 kb にあるプロモーター領域にYFP をつなげたコンストラクトを作製し、TFa の発現部位を可視化した。 Agrobacterium rhizogenes を使ったHairy root transformation 法により形質転換根を作成し、宿主植 物に寄生させて吸器を誘導させ、共焦点顕微鏡で蛍光観察を行った。

結果

寄生根が宿主の根に侵入する際にYFP シグナルによりプロモーター活性が確認された。興味深いことに、寄生根と宿主根の境界部分に存在する細胞質リッチな幹細胞と考えられる細胞で特異的に発現していることが分かった。この発現パターンは、現在までに所属研究室で調べられているプロモーターでは見られない新規のものであり、TFa の特異的な機能を示唆している。現在この結果の再現性を確認中である。またTFa の過剰発現及び転写抑制させるコンストラクトも準備しているので、現在上記と同様の方法で調査中である。

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